『幕末相棒伝』は五十嵐貴久さんの時代小説『相棒』を原作としたドラマです。
あの坂本龍馬と新選組副長・土方歳三がコンビとなってある事件の犯人を探るという、幕末ファンにはたまらない設定の物語。
私の好きな小説の1つでもあるのですが、それがドラマ化されて実際の映像を見るまでとてもドキドキワクワクしていたことを覚えています。
なにしろ、実際にはあり得ない設定なのに、もしかしたら…?なんて想像ができる、小説ならではの楽しみを堪能した本ですから。
『相棒』のあらすじをほんの少し紹介
時は慶応3年10月4日早朝。
あの大政奉還からさかのぼること10日余り。
徳川幕府第15代将軍・徳川慶喜の暗殺未遂事件が起こります。
幕閣が騒然とする中、密かに犯人探しが始まるのですが、幕府が犯人探索を命じたのは、大政奉還の立役者・坂本龍馬と、新選組副長・土方歳三。
与えられた時間は、たったの2日間。
敵同士の2人が衝突しながら、時には殺気立ち(特に土方)、京の町を探索します。
それを知った沖田総司は、面白がったり、協力したり…。
他にも西郷隆盛・岩倉具視・伊藤俊輔(伊藤博文)・井上聞多・陸奥宗光・中村半次郎などなど、そうそうたるメンバーが登場して、わくわくします。
人を食ったようにひょうひょうとしている龍馬にあきれながらも、次第に魅かれていく土方。
立場の違いはあれ、人間としての度量を認め合う2人は、協力して犯人を見つけることができるのか?
この1ヶ月後に起こる坂本龍馬暗殺の真相は?
最後まで楽しめるエンターテインメントな時代小説です。
ドラマを見てから読むか、見る前に読むかは自由ですが、ぜひぜひ読んでみてください。
『幕末相棒伝』の配役
『幕末相棒伝』では、坂本龍馬を瑛太さん、土方歳三を向井理さんが演じられます。
最近では、結構いろんなキャラを演じていらっしゃる永山瑛太さんが、どんな龍馬を見せてくれるのかも楽しみですが、新選組ファンとしては、やはり向井理さんの土方が気になります。
2021年は、映画『燃えよ剣』の迫力ある岡田准一さん、『青天を衝け』の美しい町田啓太さんと立て続けに、土方歳三を楽しませていただきました。
またまた新しい土方さんが見られるなんて、すごくうれしいです。
爽やか理系イケメンの向井理さんは、どんな土方を見せてくれるのでしょうか。
他のキャスト
沖田総司:白洲迅
近藤勇:阿部亮平
陸奥陽之助(宗光):浅利陽介
西郷隆盛:谷田 歩
中村半次郎:奥野瑛太
徳川慶喜:渡辺大
岩倉具視:中村梅雀
中岡慎太郎:和田正人
伊東甲子太郎:佐藤隆太
などなどなど
実際に見た私の感想あれこれ
向井理さんの土方は、想像通りスマートで格好良かったですね。
ただ、土方歳三の血なまぐささや冷徹さがあまり感じられず、龍馬さんに振り回され過ぎているようで、その点は少し残念でした。
原作ではもっと、地に足がついていかにも鬼の副長という感じがあったのですが。
一方瑛太さんは、ひょうひょうとしていてユーモラス、でもその奥にはしっかりと芯がある龍馬さんでした。
全体の感想としては、原作を読んでいる身としては少し不完全燃焼。
2時間弱のドラマだから仕方がないのですが、もう少し時間の流れを丁寧に描いてほしかったと思います。
次は連続ドラマでお願いしたいな!
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