今回は、新選組が描かれている映画やドラマを紹介します。
新選組は、昔から人気がありましたので、最近のものから昭和のころにも多くの作品があります。
すでに地上波では見られないものも多いですが、今はいろんな視聴方法がありますからね(^▽^)/
気になったものからご覧になってくださいね。
新選組血風録
何をおいてもまず紹介しなくてはならないのは、こちら。
何度もドラマ化されている鉄板の1つです。
原作は1964年に出版された司馬遼太郎さんの「新選組血風録」です。
一話完結の短編集で土方歳三と沖田総司が主要人物となり、一話ごとに実在や架空の新選組隊士の物語がつづられています。
新選組血風録初めてのドラマ化
初めてドラマ化されたのは、1965年で、画面はまだモノクロの時代でした。
私はだいぶん後の再放送で見ましたが、白黒の世界で繰り広げられる新選組隊士たちの生きざまは、妙にリアルに感じました。
もちろん、土方歳三役の栗塚旭さんのファンになり、そのころ栗塚さんが京都の”哲学の道”沿いで、喫茶店を経営されていたことを知って、友人と行きました。
残念ながら栗塚さんには会えませんでしたが、とてもいい雰囲気のお店でちょっと大人気分を味わえたことを覚えています。
「新選組血風録」はその後、1998年、2011年にもドラマ化されていますので、こちらをご覧になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
1998年 テレビ朝日開局40周年記念ドラマとして放映
1998年版では、渡哲也さんの近藤勇が主人公で原作とは少し違った雰囲気になっています。
村上弘明さん演じる土方歳三も格好良くて好きでした。
中村俊介の沖田総司もさわやかで、土方さんとのいいコンビ感があってよかったですよ。
こちらはビデオ・DVD化がされていないそうですが、CS放送で放送されることがありますよ。
2011年 NHK BSプレミアム「BS時代劇」第一回作品として放映
永井大さんが土方歳三を演じられましたが、私はちょっと優しすぎる土方さんのように思いました。
新選組血風録 映画編
血風録を原作とした映画には、1963年の「新選組血風録 近藤勇」と1999年の「ご法度」があります。
1963年の映画は、原作と違い近藤勇を主人公としたもので、市川右太衛門さんが主演しています。
大御所中の大御所、市川右太衛門の近藤は、さすがに貫禄があり(貫禄ありすぎかも)古典作品としてみるには楽しいと思います。
1999年の「ご法度」は大島渚監督の映画です。
「新選組血風録」の中の「前髪の惣三郎」と「三条磧乱刃」が原作となった作品で、土方歳三をビートたけしさんが演じ、松田龍平さんがデビュー作で惣三郎を演じたことで話題になりました。
個人的には、松田龍平さんの美しさと武田真治さんの沖田総司がよかったかな?
燃えよ剣
「燃えよ剣」も司馬遼太郎さんの小説が原作になっています。
短編集の「新選組血風録」とは違い、土方歳三を主人公にその生涯を描いた素晴らしい作品です。
1966年・1970年・1990年にドラマ化されたほかに、映画化もされています。
あまり印象がない1966年の「燃えよ剣」
原作の「燃えよ剣」が出版されて約2年後に初めてドラマ化されたそうですが、正直知りませんでした。
おそらく次に放映された「燃えよ剣」があまりにも人気があったためではないでしょうか。
でもキャストを見るとそうそうたる、というかとても貫禄のある隊士たちだったようです。
不動の人気 1970年の「燃えよ剣」
1965年に放映された「新選組血風録」と同じ栗塚旭さんが土方を演じて、新選組ブームをけん引したとも言えるくらいの人気でした。
栗塚さんの当たり役ともいえる土方ですが、「燃えよ剣」ではお雪との(ちょっとした)ラブシーンもありました。
でも、栗塚歳三はあまり色気があるという感じではなかったので(個人の見解です)、女性との触れ合いのシーンはしっくりきませんでした。
やっぱり男同志の友情やぶつかり合いが一番の魅力です。
土方と沖田の仲が良すぎる?!1990年版「燃えよ剣」
1990年のお正月にテレビ東京で放映された「燃えよ剣」は、全体的に殺伐とした雰囲気が目立つ作品です。
でもさすがに土方役の役所広司さんは、すごいです。
栗塚さんとは全然違う土方ですが、それもありかな、と思わせる演技力。
でもって土方と沖田がとっても仲がいいんです。
ちょっと変な想像をしてしまうほど…。
好き嫌いがありそうな作品ですが、1970年のものと見比べるのも面白いですよ。
こちらの作品は、現在VHSしかないようです。
CS放送を待つしかないかも。
燃えよ剣 映画編
「燃えよ剣」は、栗塚さんが土方を演じたもので映画化もされています。
1966年公開の作品で、土方以外は新しいキャストで撮られていて、また違った新選組になっています。
ただ、この作品は池田屋事件までしか描かれていないので、消化不良になってしまうかも。
2020年夏公開予定 「燃えよ剣」
本当ならとっくに公開されていたはずの映画「燃えよ剣」
コロナウイルスの影響で1年遅れの公開となりました。
岡田准一さんが土方を演じるとあって、あの迫力ある殺陣と凄みのある演技が楽しみでした
近藤勇役の鈴木亮平さんもぴったり。
でも「せごどん」なんですよね、ちょっと不思議。
キャストを見る限り、この映画では七里研之助との因縁よりお雪さんとの関係のほうがクローズアップされているような気がしています。
私は、七里研之助と土方の運命的な戦いや土方の新選組での生きざまを中心に見たいのですが…。
あと、優しげな表情と話し方しか思い浮かばない松下洸平さんのクールな斎藤一は最高!
番外編 舞台版「燃えよ剣」
燃えよ剣は2004年に舞台でも上演されています。
土方は、上川隆也さんが演じていらっしゃいました。
上川さんの土方は、とても格好良くて評判だったとか。
この舞台から新選組にはまった人も多いと聞きます。
残念ながらその舞台は見ていませんが、上川さんは「演劇集団キャラメルボックス」所属時代にも土方を演じていらっしゃるんです。
「風を継ぐ者」という舞台で、主人公は架空の新選組隊士なのですが、私も上川さんの土方に一目ぼれでした。
色気もあり、そのお芝居では茶目っ気もあるちょっとかわいい土方。
もう一度見てみたいです!
新選組始末記
「新選組始末記」は、子母澤寛の新選組を題材にした代表的な作品です。
新選組関係者への取材もしていたので、資料としても注目されていました。
基本的には資料や取材をもとにした小説で、有名な「局中法度」という名前も実は子母澤寛氏の創作だと言われています。
ですが、この本が出版されたのは1928年。
新選組が活躍していたあの時代から、わずか60年ほど後です。
生々しい記憶が本のあちこちに息づいているような気がします。
この作品を原作としたドラマは、1961年と1977年に放映されています。
悪役ではない新選組が認識された作品
明治維新に勝ったのは薩長で、新選組はずっと悪者でした。
「鞍馬天狗」をはじめとする幕末時代劇では、人斬り集団という汚名を着せられ続けた新選組が、主役として描かれたのが、1961年の「新選組始末記」です。
このドラマで、新選組の一人一人の生きざまを知って新選組について考えを改めた人もいたのではないでしょうか。
ただ、あまりにも古いため今ではもう見ることができないようです。
衝撃だった!1977年の「新選組始末記」
1977年にTBS系列で放送された「新選組始末記」は、ちょうど思春期の私には衝撃すぎるドラマでした。
実はこのドラマが、私の新選組人生のスタート地点です。
それ以来数十年。
まさかこんな年になっても新選組を好きでいるとは思いもよりませんでした。
この作品では、超イケメンの草刈正雄さんが沖田総司を演じたことで、新選組ブームが再燃焼しました。
今でも十分かっこいい草刈さんですが、この時の沖田総司はちょっと影があって、でも笑うとすごく可愛くて。
国宝もののイケメンぶりです。
1977年の『新選組始末記』の沖田総司は草刈正雄さん、草刈さんは1974年の映画『沖田総司』でも沖田総司を演じてました、草刈さんの沖田って長髪なので、子供の頃は沖田総司は長髪のイメージでした😅 pic.twitter.com/k7l6S4Jm5f
— Kiyotaka ・Katada(小向見守り隊) (@kiyw7181) November 13, 2022
私、ドラマ「新選組始末記」の写真集を買いましたもの。
もちろん今でも宝物です!
ただ、今見ると、おそらくR指定が入るのではないかと思うほどの結構リアルな人斬りシーンもあります。
実際の新選組はこんなものではなかったでしょうが、軽妙でちょっと軽めな傾向のある最近の時代劇とは、全く違いますね。
1977年版の「新選組始末記」はDVDやブルーレイになっていません。
CS放送で放映されるのを待つか、プライムビデオなどでご覧くださいね。
「新選組始末記」 映画編
「新選組始末記」は1963年に映画化されています。
この映画の主人公は、市川雷蔵さん演じる山崎烝です。
「新選組始末記」では、監察方として池田屋事件での活躍が有名ですが、これは史実とは違うそうです。
この映画での山崎は、監察方のわりにきれい。
市川雷蔵だから美しいのはしょうがないですが、もう少し泥臭く手もいいような気がしました。
見どころは天地茂さん演じる土方。
冷酷で知的でどことなく色気のある素敵な土方です。
時代劇黄金期の映画だけに見せ方や殺陣はすばらしいです。
新選組の人気を不動のものにした!?大河「新選組!」
ドラマ編の最後はやはり2004年の大河ドラマ「新選組!」ですね。
初めて新選組が大河になると知ったときは、すごくうれしかったです。
でも脚本が三谷幸喜さんと知り、ちょっと不安に…。
三谷幸喜さんの舞台や映画、ドラマはすごく好きでよく見ているのですが、時代劇となると、それも結構切ないストーリーになるはずの新選組が一体どんな風に仕上がるのか。
第一話を見たとき、「やっぱり軽くて若い」というのが第一印象でした。
でもセリフのテンポやわかりやすいストーリーにどんどん引き込まれました。
気づくと毎週楽しみにして、泣いたり笑ったりと大忙しの1年でした。
大河ドラマ「真田丸」は第48話。さて、12年前の大河「新選組!」第48話の勇&歳三は…⑤ #新選組!
「全てはこれからだったな」
「そしてまだまだ終わったわけじゃねえ」「行ってくる」
「…」「近藤勇、一世一代の大芝居だ!」 pic.twitter.com/AuRNdoV5zS
— 405504_bot (@405504_bot) December 4, 2016
私が何より驚いたのは、山本耕史さんが演じた土方です。
見た目から土方さんそっくりで、ちょっと粋でおしゃれで、すごくよかったです。
ちなみに、元祖土方歳三役の栗塚旭さんが土方の兄為次郎として、同じく沖田総司役だった島田順司さんが沖田総司を匿う植木屋平五郎役で出演されています。
三谷さん、粋な計らいですね。
大河ドラマ初の続編「土方歳三 最期の一日」
大河ドラマ本編は近藤勇の斬首で終わりますが、こちらは翌年2005年の正月時代劇として、土方のその後を描いたドラマです。
土方歳三の写真とそっくりの山本耕史さん演じる土方が、函館へ行き、榎本武揚らとともに戦う姿が描かれています。
山本耕史の土方さんがどツボなんだよ。はぁぁかっこいい。西郷どんにも山本副長登場してくれ(*´-`) pic.twitter.com/EjjI0zdea8
— 春菊 (@shungikugoma) July 31, 2017
土方の最期のシーンを見たとき、はじめて大河ドラマ最終回での近藤の最期の姿(笑顔)の意味が分かります。
それがわかったとき、涙腺が崩壊しました。
2000年公開 異色の新選組映画
最後にちょっと変わった新選組の映画を紹介します。
2000年に公開された「新選組」という映画は、市川崑監督、原作黒鉄ヒロシさんという紙芝居のような、人形劇のようなアニメーション映画です。
とはいえ、血みどろな残酷シーンもあり、実写よりリアルに感じてしまうところがさすが市川崑監督なのでしょう。
何より声優陣が実力はぞろいです。
見始めは違和感があるかもしれませんが、一見の価値ありです。
終わりに
今回は、新選組が登場するドラマ・映画のおすすめを紹介しました。
あなたのお気に入りは見つかりましたか?
新選組は、時代を超えて人気のあり続ける武士たちですので、これからもいい作品が出てくると思います。
私のお気に入りが増えたら、また紹介しますね。
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